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鉛は体内に蓄積されると胎児や乳幼児の知能障害などを引き起こす慢性毒性があり、
世界保健機関(WHO)は飲料水の
水質指針の鉛濃度(1リットルあたりミリグラム)を0.01以下と定めている。
日本は92年12月これを受けて従来の0.1から0.05にとりあえず厳しくし、約10年後をめどに、
WHO並みの0.01まで持っていっていく移行期間を設けた。
水道水の鉛濃度は末端の蛇口ではかるのが一般的。
管から溶け出した鉛が滞留する朝一番の水を選ぶこともある。
鉛管は浄水場からの本管ではなく住宅への引き込み管に主に使われ、
各自治体の水道業者が[水質基準にあった水を供給する]という
水道法の義務を果
たすには、引き込み管を取り換えなくてはならない
と当時から指摘されていた。
取り換え費用は原則として公道の下までは水道事業者、私有地内は使用者が負担する。
ところが、厚労省の外郭団体の水道技術研究センターが99年、
給水人口5万人以上の自治体の水道事業体310(給水人口の約8割)を対象に調査したところ、
鉛管を使っているのは全国で852万世帯、総延長約2万7千キロ以上に達した。
ポリエチレンやステンレス管などに取り換える費用は
自治体の負担分だけで1兆3000億円以上と試算された。
水道事業体などでつくる日本水道協会の91年調査に比べると、
8年間で鉛管の3割しか取り換えが進んでいない。
個人財産である住宅地内の引き込み管についてはほとんど把握されていない。
自治体では、東京都が00年度から3年間で計400億円をかけ、
住宅の水道メーターまでとする公的部分の取り換えを終えるが、
中小規模を中心に大半の水道事業者は財政難から取り換えが進まず、
鉛管を使う家庭の滞留水で測定する場合は多くが新たな基準を達成できないとみられている。
厚労省は3月、管を取り換えなくても鉛の濃度を抑えられる暫定的な対策を検討する
専門家の調査委員会を設立した。
鉛濃度の高い家庭に取り付ける浄水器のほか、水道水の酸性を弱め、
鉛の溶出を防ぐPH調整などの方法を検討している。
また、日本水道協会は今春、情報開示に消極的だった従来の姿勢を改め、
鉛管を使っている世帯に注意や対策を呼びかける広報活動を進める方針を固めた。
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